【WEリーグ】ノジマステラ神奈川相模原 新体制発表会
- 児玉美保
- 2024年8月21日
- 読了時間: 5分
8月31日にカップ戦(2024-25 WEリーグ クラシエカップ)、9月14日にリーグ戦(2024-25 SOMPO WEリーグ)の開幕を控える女子プロサッカーリーグ『WEリーグ』。
今シーズンの開幕を前に、ノジマステラ神奈川相模原(N相模原)が青山学院大学相模原キャンパスで2024-25シーズン 新体制発表会を行った。

昨季、リーグ前哨戦となるカップ戦から未勝利が続き、リーグ戦第7節を終えたウィンターブレイク中には菅野将晃監督を解任。
小笠原唯志テクニカルダイレクターが監督に就任し8節以降指揮を執るも、第16節まで未勝利が続く苦しいシーズンとなった。

馬場正臣代表は、
「(昨季は)開幕当初から勝てない試合が続いた。途中指揮官の交代もありながら後半戦も勝利を収められず、17節セレッソ大阪ヤンマーレディース戦で初勝利、最終節の21、22節を連勝で締めくくることができた。
一方で来場者数については、リーグ平均入場者数1,700名に対してステラは平均905名と下回った。この状況に深く反省しながらどうやって盛り上げていけるのかについて真剣に話し合っている。」
「そのためのプロセスをどう改善していくか。今季は徹底的に結果にこだわりたい。
プロチームとして・業績・スタッツ・売上・収益、こうした細かい領域に対し全てに目標を設定し、マネジメントしていきたい。」
とも話し、達成するために全てのGOAL(目標)と成長が必要で、現場フロントが一体運営をし、チームは魅力あるゲームをする、下部組織ではトップチームで活躍できる選手の育成で土台から強化していくなどチームが一体となり好循環を生み出し、今季目標に掲げたリーグ戦5位に向けたプロジェクトを遂行していくと話した。
今季の目標は昨季に続きリーグ5位以内、カップ戦優勝。
昨季3勝に止まった勝利数も10勝へ、16得点だった得点を30ゴールに、リーグ最多失点となった41失点を20ゴール以下とし、平均入場者数も1,500名と定めたことも発表。
「チームが勝利し、ファン・サポーターと喜びを分かち合えること、サッカー・スポーツを通して地域課題を解決するクラブになること」を目指し「みんなで変わっていきたい」と力強く言葉を結んだ。

昨季途中から監督に就任した小笠原唯志監督は、
「得点、失点ともに不甲斐ないところだったが、サポーターが苦しい時いも支えてくれた。今年もそういうサポーターがついてきてくれるのは頼もしい。
今季はカップ戦優勝、リーグ戦5位を目標に、ゴールに素早くアグレッシブに向かっていけるようにしたい。
ゴールキーパーについても、最近ではゴールプレーヤー(GP )とも言われているが、GPの攻撃参加、GPからのビルドアップ、守備範囲の拡大やコーチングの言葉一つまで意識するように指示している。
アグレッシブにゴールに向かう、奪った後はゴールに向かう。
こうしたスタイルで、クラブの掲げているサッカーを現場の責任者として価値をもちながらやっていきたい。責任を持ってやるので、色々な方と一緒にスタジアムに来ていただきたい」
と話した。

今季キャプテンに就任した 背番号17 川島はるな選手は、今季でチーム在籍8年目を迎える。
2015年に菅野前監督の元でボランチにコンバートされ、2016年のなでしこリーグ2部優勝、2017年皇后杯準優勝に大きく貢献した。
2021年WEリーグ開幕初年度にはS広島Rに移籍したが、昨季(2023年)古巣への復帰を果たす。
「23歳の時からお世話になっていて育ててもらったチーム。このチームで上を目指したいという気持ちで戻って来た。WEが始まってリーグのレベルが高くなって来ているなかでこのチームも成長しなければいけない。昨季の成績を受けてもう一度立ちあがろうとしている。今高まっているものもある。昨季以上のものも見せたい。」
強い思いで望んだ昨季は不本意な結果に悩む日々も多かったが、
「落ち込んでもとにかくすぐに反省をする。次の日に持ち越さない。」
と切り替え上手な一面ものぞかせる。
「今季はチームでスプリントのパワーを大きなテーマにしている。攻守において駆け上がっていくパワーや戻るパワー、そこは意識でも変わってくる。シーズン通してステラの色として見せていきたい。」
と力強く話した。

ちなみに、N相模原の選手たちはWEリーグの中でもとくに明るい。
そして今季の展望も明るい。
この日新ユニフォームをお披露目した笹井一愛(ちなり)選手(写真 前列左)と岩崎有波(うるは)選手(水色のユニフォーム着用)は、8月31日から開幕する FIFA U-20女子ワールドカップ コロンビア大会2024に選出。
笹井一愛選手は
「コロンビア、行ったことない国でご飯どんな感じか気になっていて、試合会場が富士山の5号目くらいの標高で大丈夫かなと思っているんですけど、全力で頑張ります!」
と会場を沸かせ、
岩崎有波選手は
「U-20W杯では代表として出られることに誇りを持って戦って来たいです。決まった時は率直にすごく嬉しかった。世界中の人たちとサッカーを通して戦えることにワクワクしています。」
と期待を膨らませている。
この日は、「スポーツで相模原を元気にする」を合言葉にN相模原も参画している相模原スポーツイノベーションコンソーシアムの拠点となっている青山学院大学相模原キャンパスが会場となり、N相模原サポーターの皆さんも見守る中での新体制発表会だったこともあり、N相模原の試合会場のごとくアットホームな空間での開催となった。
チームが苦しい時もチームを支え応援されている地域の皆さんの温かさに触れ、N相模原の今季の躍進がますます楽しみになった新体制発表会だった。
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